アメーバ・ラボの特徴は、腸管原虫に感染された患者様の臨床サンプルを対象とした臨床研究から、実験室内でアメーバの実験室株 (Entamoeba histolytica, E. nuttali, など) を用いた基礎研究まで、幅広いテーマを扱い、その成果を診断体制整備や疫学戦略に反映させていることです
「アメーバ赤痢による死者を無くしたい」という想いを胸に、自ら限界を作ることなく、国内外の医療・研究期間と協力しながら、社会貢献のための挑戦を続けています
研究に関する詳しい情報が知りたいという方や、ちょっと話を聞いてみたいと感じた方、一緒に研究してみたい思った方は、お気軽にお問い合わせください
臨床研究
無症候性キャリアにも回盲部には、消化性潰瘍が存在し、潰瘍底では破壊された粘膜下組織で、栄養型 E. histolytica が存在することを、過去の研究で報告しています
国立国際医療研究センターを中心に、感染症研究所や東京大学、長崎大学との国内研究ネットワークを形成している他、最近では、アメリカ合衆国のバージニア大学とともに、腸管免疫に関する研究を開始しています
基礎研究
牧内講師を中心に、感染症研究所寄生動物部を中心に、国内外の研究施設と協力しながら、新規診断技術の開発や腸管アメーバ (Entamoeba histolytica, E. nuttali) の病原性機構の解明のための研究を行っています
診断体制整備
2020年以前の日本では、海外では一般的な診断手法 (糞便抗原検査と血清抗体検査) が、保険適応外で、アメーバ赤痢の診断が非常に困難でした
国内の企業や研究・医療機関との共同研究開発により、2021年には糞便抗原検査が保険適応となり、2024年中には血清抗体検査が保険適応になる見込みです
疫学戦略研究
日本で報告されるアメーバ赤痢の感染経路の、およそ8割は、国内での性感染が疑われます
発展途上国での感染対策とは異なり、わが国での感染対策は、積極的な疫学調査に加え、無症候性感染者を、効率的に診断して治療する方法を考える必要があります
血清抗体スクリーニングやスワブ診断などの戦略研究を台湾の研究グループとともに開発しています